近視の度数が強いことを意味する『強度近視』。
強度近視の方は、メガネに対してこんな悩みを抱えていると思います。
- レンズが分厚くてフレームからはみ出してしまう
- メガネをかけると、目が小さくなる
- 顔の輪郭がレンズのせいで歪んでしまう
- レンズが重いので掛けていると前にずり落ちてしまう
そんなお悩みを解決すべく、この記事では、強度近視さん向けのメガネの正しい選び方と、強度近視さんへのオススメのメガネををご紹介します。
強度近視ってどういう状態?
強度近視とは、何らかの原因によって、眼球の前後方向の長さ=眼軸が異常に長くなった状態のことです。
一般的には
- 屈折度:成人で-8D以上(小学校低学年なら−-4D以上、高学年は-6D以上)
- 眼軸長:27ミリ以上(正常な状態は24.5ミリ程度)
の状態を強度近視と呼ぶことが多いです。
強度近視にあたる視力(−8D以上)かどうかは、セルフチェックで簡易的に調べることができます。
遠くから指を目の前にゆっくり近づけて、指紋がはっきり見えたらそこでストップ。
目と指の間の距離が11センチよりも近かったら、あなたの屈折度は−8D以上の可能性があり、強度近視の可能性が高いです。
ただしもちろん、セルフチェックだけでは正確な判断ができません。
眼科では、眼底の状態や眼軸の長さを詳細に調べた上で、強度近視かどうかを見定めています。
なお、近視には、『病的近視』という状態もあります。
病的近視について詳しくはこちらの記事をご覧ください。
強度近視におすすめのメガネフレーム
強度近視の方が、メガネで悩むポイントは主に次の3点だと思います。
- レンズが分厚くなる
- 顔の輪郭が歪む
- 目が小さく見える
これらを解決できるのが、ズバリ、小さめの丸型フレームと言えます。
理由その1:レンズの厚さが目立ちにくい
近視用レンズは、中心が薄く、外側になるほど厚くなります。
つまりレンズの径が大きくなるほど、フチが分厚くなるのです。
同じ度数でも、小さなレンズなら厚みがそこまで目立ちません。
理由その2:顔の輪郭が歪みにくい
レンズが顔幅からはみだすと、前から見たときに顔の輪郭が屈折により歪んで見えてしまいます。
そのため、できるだけ顔幅とぴったりか、顔幅より小さめの幅のフレームを選ぶのがポイントです。
形状的には、四角い形(スクエア、ウェリントン)より丸い形のフレーム(ラウンド、オーバル)のほうが、顔からはみ出しづらいです。
理由その3:目が小さく見えにくい
上の画像にある2つの赤丸は、同じ大きさですが、右側の赤丸のほうが大きく見えます。
これは『エビングハウス錯視』という、よく知られた目の錯覚です。
レンズが小さなメガネを選べば、これと同じ効果が得られます。
目安としては、レンズ径44mm以下だと十分小さいと言えます。
また、はっきりしたカラーのフレームを選ぶと、目がよりくっきりして見えます。
ブラックやダークブラウン、ネイビーなどがおすすめです。
ちなみに似たような現象で、「デルブーフ錯視」という言い方もあります。
角膜頂点間距離の話、おすすめのレンズ設計
「目が小さく見えてしまう」のをさらに抑えるために重要なのが、角膜とレンズの距離である「角膜頂点間距離」。
この距離が短いほうが、目が小さくなりづらくなります。
一般的には独立式鼻パッド(クリングス)が無いものの方が距離は短くなりますが、クリングスも調整は可能です。
ご自身での調整は難しいため、眼鏡店さんでメガネを作る際にスタッフさんに伝えて、適切な位置になるよう調整してもらいましょう。
また、レンズには設計があり、球面設計/非球面設計/両面非球面設計の3種類に分かれます。
球面よりも非球面の方が、さらに非球面よりも両面非球面の方が、レンズが薄く軽くなり、かつ歪みやボケがなくなりシャープな視界になります。
強度近視の方はこの差がとても出やすいため、レンズを選ぶ際には極力両面非球面設計をオススメします(少し値は張ってしまいますが、メリットはとても大きいです)。
強度近視さん向けおすすめブランド〈女性編〉
KOQIT(コキット )
小顔のかたにフィットするサイズを追求した新進気鋭のブランド。一般より狭めのPD(瞳孔間距離)54~58㎜に対応できる様に設計しました。カラー展開は、パーソナルカラー4シーズン分類」に対応するなど、女性向けのきめ細やかな配慮がなされたブランドです。
小顔の方には特にオススメです。
RAMOT EYEWORKS(ラモート アイワークス)
アイウェアデザイナー・山口進也氏によるブランド。 福井県の老舗メガネ工場で作成されたフレームの数々は、落ち着きのあるクラシックなデザインと、洒落の効いた美しい色彩が特徴的。 こだわりのディテールによって、高いデザイン性とかけ心地の良さを叶えています。
コンパクトで無駄のないサイズ感のセルフレームは、強度近視さんにうってつけです。
Ti-feel(ティフィール)
オールチタンを採用した純国産のブランド。軽くて丈夫な、肌にも負担を掛けないチタン素材で、メタルフレームのソリッドな形を最大限に生かしたアーティスティックなアイウェアです。
小さめのレンズサイズも多く、デザインヴァリエーションも豊富で、少し尖ったおしゃれをしたい強度近視さんには最適です。
強度近視さん向けおすすめブランド〈男性編〉
正雄作
ブリッジ、ヨロイ、テンプルを金型から作成し、細部までこだわり抜いた鯖江産のクラシックタイプの眼鏡です。
フロントリムはレコード型・ひし形で縁取り、とても厚めに作られているため強度数の方でもレンズがはみ出しづらく、選びやすいと評判です。
オーマイグラスでは強度近視さん向けのメガネを豊富に取り揃えています
上記のブランドはどれもオーマイグラスの各店で取り揃えています。
上記以外にも、強度近視向けのフレームを取り揃えているほか、厚みを抑えた世界最薄レンズや超薄型レンズをお選びいただけます。
事前予約することができるので、お顔にあったフレームの診断や、視力測定やフレームやレンズ選びなど、スタッフにとことん相談しながらメガネをお作りいただけます。
メガネでお悩みの際は、ぜひお気軽にお近くの店舗までご来店ください。